第一章

□第7話『裏切りと事実』
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 そしてまたもドアは開けられた。


「アレっ、まだ皆集まってない?」


 それはカナメさんだった。


「カナメも一緒にケーキ食べに行こうよ〜♪」


「ん! いいねェ〜!」


 いいんですか……


「あっ! クロウいたのっ? じゃあクロウも一緒にどお?」


 目の前にいたのに気付いてなかったのか……


 なんだか凄く可哀想だった。


 そして、またまたドアは開かれる。

 おそらくこれが最後であろう。


「うい〜すっ! 皆集まってる〜!?」


 独特な勢いのあるドアの開け方……好い加減それは止めて下さいよ



 私は心の中で全員にツッコミを入れていた。


「じゃあ今日は見回りをするぞ〜!」


「ちょっと……いいか?」


 タイトさんが言い終わるのと同時に、クロウが珍しく皆の前で口を開いた。


 話しを割ってまで入ってくることは、今までになかっただろう。


「どうした?」


 暗い面持ちのクロウに――まあ、いつも暗いが――タイトさんもその空気を感じとったのか、少し顔が真剣だ。
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