季節の詩
□『秋雨』
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『秋雨』
「ねぇ」と言ったところで君はもういない
一緒に歩いたこの公園も
あの帰り道も
秋に染まってきたよ…
君の香りが残るマフラーと
あの頃と変わらない歌
口ずさむよ
この雨が止む頃には
家に着くかな?
落ち葉を踏むたびに
秋が香る
なぜか目に染みて
零れる涙
貴女は冬に続くこの道を
独り歩けていますか?
僕はなんとか歩けています
もう心配なんていりません
心配なんてしてないだろうけど
雨と一緒に「じゃあね」
僕は雨嫌いだから
まだ覚えていますか?
貴女が好きな雨は
貴女と共に「さようなら」