百合小説(SS)

□暗い部屋だから
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「ねー かおるー 暇ー 何かしようよー」

「何かあったらな」

と、オレは、ももこの誘いに雑誌を読みながら空返事を返した

オレたちは今
学校帰りに、いつものように、国際科学研究所に来ていた


特にすることは無いから、オレとみやこは部屋にあった雑誌を適当に読んでいた

にしても
ココには何で、こんな、どんな来客のニーズにも答えられるような種類の雑誌があるんだ?

みやこは相変わらずファッション誌的な雑誌を読んでいた

オレは近くにあった映画雑誌を読んでる最中だった


ももこが、何やら、部屋の端にある棚を漁っているのが、雑誌を読みながらでも分かる
相当暇なんだろうか


その直後、ケンが部屋に何やらケーキやら飲み物やらがのせてあるボードを持ちなが入ってきた


「ケン、ケーキ持ってきた?」

持ってきましたよ、と少々面倒そうな言い方で、ももこの問いにケンが答える


「かおる、みやこ、 ケンがオヤツ持ってきてくれたから食べよう」

はい、と綺麗な声で返事をする、みやこの声が聞こえたので
オレも、ももこたちの所へ体を動かした




・・・・・・・


皆でケーキを食べながら
オレは、ももこの腰を下ろしてる所の真横に置いてある
DVDに目が行った


「ももこ それ何?」

「あっ、これ? キバのDVDよ キバ」


キバ?
と何んのことか解らないでいたら

その直後、ケンが

「ちょっと!ももこさん!それ 僕のDVDじゃないですか!」

ケンは何やら慌てた様子だった


「ケンだって、何だかんだ言っても、まだ、お子ちゃまね」
カラカイながらももこが言う


「言いじゃないですか 別に、観たって」


「メイヤー市長に内緒で作った、シアタールームってどこだっけ?」

ケンの返事を過去の話かのように、ももこは話を変えていた

「ちょっと!何でももこさん知ってるんですか!?、そんなこと! それに内緒だなんて人聞きの悪いこと言わないで下さい、あの部屋はメイヤー市長が僕にプレゼントしてくれた部屋なんですから」

その部屋は、ケンは小学生位の年なのに懸命に働いてるので市長がくれたらしい
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