百合小説(SS)

□暗い部屋だから
2ページ/3ページ

「カラカったら 教えませんよ」

「えー 教えてよ つれてってよ」


ももこが渋っているのは見ていて面白い



さっきからみやこは、何を必死に読んでるだろうか
雑誌を読んでいる



「つれてってよー ケンー 今度カブトの、ホッパー兄弟登場時期のDVD持ってきてあげるからー」

「ならイイですよ」


何があったのか
ケンは普通に許していた



・・・・


このシアタールームで何が始まるかと思えば
最近始まったばかりの特撮のDVDが上映された


まぁ暇潰しにはなるからイイや

それに・・・・
隣はみやこだし・・・


新ヒーローの変身方法に不満があるのか
ケンも、ももこ も 何か言っていた


今オレらは
前の列の席に
ももことケンが座っていて

後ろの列の席に
みやこと、オレが座っている



ももことケンがヒーローに夢中の時

その直後に

オレの手の上から、手が絡まってきた

ドキっすると
絡んできた手がみやこだと分かり安心する


みやこはオレの方を見てニコニコ笑っている

「みっ!みやこ・・・ 恥ずかしいよ・・・」

「かおるさん・・・ 私暗い所だといつもより積極的になってしまいますの」


みやこの手が、オレの手にスルリと絡みこむのが分かる


「みやこ・・・・」


「かおるさん・・・今なら誰にも気付かれませんわ」

オレの台詞には一切触れず
みやこは、オレに迫ってくる



本当に、暗い所だとこうなんだ・・・・

そんなみやこも綺麗で可愛くて魅力的だ


あぁ
多分
今のオレの顔
かなり真っ赤でなおかつ、みやこにウットリしていて恥ずかしい顔になってるのが自分でも分かる



そんな事を考えてる間に


みやこの顔が、キス寸前の所まで近づいていて


キスをした


みやこは
自分が、積極的になると、言っていたが

キスを求めて最後に近づいたのはオレの方だった



「んん! ん・・・」
少しピチャピチャ音を立てながら
キスを続ける

もうスクリーンでは
何が映しだされているか解らない


みやこが、オレのもう片方の手を探りゆっくりと自分の方へ引っ張る


そして
みやこは
オレを自分の方へ持っていき
オレの後ろ首元に手を移動させた


今オレはみやこに支配されている感じに見えているのだろうか

それも悪くない
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ