交響曲

□キミがいるから
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「ジャーナリスト!?」
ディアッカは驚いて、大きな声をあげる。
「そうよ。」
煩いわネ、と云う感情を顔に出しながら、ミリアリアは答える。
「待てよ、何でそんな危ない仕事!」
「何よ!応援してくれない訳?」
「当たり前だろ。幾ら停戦になったとは云え、まだ何処もかしこも危険な場所に変わりはないんだぜ!?それなのに、自らそんな処へ飛び込むなんて、危な過ぎる!」
「さっきから、危ない、危ないッて、そればっか!あんただって、軍に戻るんじゃない!」
「それとこれとは、話が違うだろ。」
「違わないわよ!軍に戻るッてコトは、あんただって危険な目に遭うッてコトよ?自分は良くて、何で私は駄目なのよ?」
「俺は仕方ないんだよ!でも、お前迄そんな危険な目に遭う必要はない!」
「どうして…よ。どうして、あんたはそうなの…?」
ミリアリアは悲痛の声を、唇を噛み締めながら吐き出す。
「もう…、無理ネ。」
「ぇッ?」
「別れましょ。私とあんたじゃ、やっぱり逆らえないモノが在るわ。」
「ちょッ…。」
「さようなら。」
去り行くミリアリアに、ディアッカは何も云えなかった。
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