☆チャット記念合作文章☆


アイツを振り向かせる方法



和「・・・あれ、日織? どうしたの、こんなところで・・・書斎に居たんじゃなかったの?」

日「ああ、和さん、おつかれさまです。ちょっと本読むのにも飽きちまって…休憩です。和さんもご一緒しませんか?一息つきましょうや」

和「あ、お茶入れたんだ・・・じゃあ貰おうかな。日織の入れるお茶美味しいもんね」

日「ありがとうございます。まあ、茶なんてちょっとしたコツさえつかめば誰でも上手に淹れられるもんなんですがね。はいどうぞ」

和「ありがと。へぇ、そうなんだ。じゃあ今度僕にも教えてよ」

日「別に構いませんが…あんたがお茶を淹れるんですかい??」

和「う、うん・・・・・・なにかおかしい?」

日「いや…おかしくはないですが…茶の作り方ご存知で?」

和「つ、作り方?」

日「いや、和さん不器用だから湯沸かせるのかな…って心配になりまして」

和「そ、それくらいできるに決まってるだろ! なんか難しい方法なのかと思ってびっくりしたじゃないか」

日「ははっ、すいません。まあ、和さんが茶なんて淹れる必要はないですよ。俺に言ってくれればやりますんで。怪我でもされちゃかなわねえし」

和「うぅ〜・・・またそうやって・・・お茶入れるくらいで怪我なんかしないよ。・・・心配性すぎるんだよ、日織は・・・」

日「そうですかね?俺が心配性というより和さんが危なっかし過ぎるんですよ。まあそんな所があんたの…」

和「え? なに?」

日「ああ、気にしねえでください。ところで、和さん。「キスリオヒ」って叫んでくれませんかね?」

和「へ? な、なんだよ急に・・・え〜と・・・きす・・・ひ・・・なんだっけ?」

日「『キスリオヒ』ですよ。これを5〜6回ぐらい連続で叫んでください。爺さんから教わった厄払いの呪いなんですよ。」

和「5、6回!? しかも叫ぶの!? いくら厄払いでも、そんなことしたらみんなが何事かと思っちゃうよ」

日「まあ、そこが肝心ですからねえ。皆さんに聞こえなきゃ恋敵払い…ゲホッゴホッオエッホ…じゃなくて厄払いの意味無くなっちまいます。」

和「でも・・・やっぱりやめたほうがいいと思う。・・・こんな事件が起きて、みんな精神的にまいってるだろうし・・・これ以上不安にさせるようなこと、したくないから・・・・・・僕は日織がいるから平気だけど・・・」

日「和さんは本当いいお人なんですね。俺も和さんが居るからまだ正気を保ってられますが…和さん、本当気をつけてくださいね?」

和「うん。ちゃんと気をつけてるから、大丈夫だよ」

日「本当ですかい?あんた色々な野郎の部屋に見張りと称して寝泊りしてるけど、俺がどんだけ心配してるか知ってますか?毎晩ドアの前でコップ片手に聞き耳立てちまうぐらい心配してるんですぜ?」

和「ええ!? だって、護衛しなきゃ殺されちゃうかもしれないじゃないか! ・・・それに、みんな犯人じゃないから大丈夫だよ」

日「何言ってんです。犯人じゃないかもしれませんがみんな野獣です。狼ですぜ?お願いですから護衛を俺に任せて、あんたは部屋で大人しくしてちゃくれませんかね?」

和「だ、だって、最初に僕に任せるって言ったの日織じゃないか! それに、みんなは野獣なんかじゃないよ! 暗石さんだって、最初は怖いって思ったけど、すごく優しいし・・・」

日「…優しいって…優しくされたんですかい?あの旦那に?どこをどうやってどんな風に??」

和「え? ・・・えっと、話を聞きに行くと部屋に入れてくれるし、たくさん話聞かせてくれるし、昨日晩ご飯持ってった時も、ありがとなって言ってくれたし、それに・・・頑張ってるなって、頭撫でてくれたり・・・」

日「あ た ま を な で た ?



…ちょっと旦那をシバいてきやす」

和「え…な、なんで!? 暗石さんが優しいって話してるのにどうしてそうなるんだよ!?」

日「いやちょいとカチンときまして。和さんの髪に触れるなんざ…俺でもまだした事ねえのに。」

和「べ…別に、髪の毛触るくらい大したことじゃないだろ」

日「はあ…これだから危なっかしくて放っとけねえんだ。じゃああんたは触らせろって言われたら誰にでも触らせるんですかい?」

和「う・・・知らない人だったら断るけど・・・でも、今ここにいる人たちだったら別にいいよ」

日「…!!那須さんでもですかい!?」

和「うん。那須さんいい人だし・・・・・・日織、那須さんのこと疑ってるの?」

日「疑うと言えば違う意味で疑ってるだけなんですが……ああ、なんで和さんに任せるなんて言っちまったんだあの日の俺…はあ」

和「だ、大丈夫? あの、僕、ちゃんと気をつけてるから! そんなに心配しなくても大丈夫だよ!」

日「いや、もう心配しすぎて、和さんが俺をす……って言ってくれねえと夜も眠れねえ」

和「僕が日織をす?」

日「『す』ですよ。『す』で始まって『き』で終わる言葉ですよ和さん!」

和「す・・・す・・・すまき?」

日 「和さんが俺を「すまき」って、どんな状況ですかそれ。…少しドキドキしますが…ってそうじゃねえ、最初に「す」がついて俺を安心させる言葉ですよ?何か心当たりはないですかい?」

和「う〜ん・・・最初にすがついて、日織が安心する・・・ん〜〜〜〜・・・・・・すき焼き、じゃないよなぁ・・・」

日「大正解ですぜ。それを和さんに言ってもらいたかったんでさあ!あんたの口から『すき焼き』って言葉を聞くだけで俺の心はこんなにも…ってヲイ。あまりにもかけ離れ過ぎてて、ついノリ突っ込みしちまったじゃねえですかい。」

和「う…そんな、僕の所為みたいに言われても…。」

日「はあ…仕方ねえ、単刀直入でいきます。…心の準備はいいですかい?」

和「う、うん・・・なに?」

日「和さん俺はあんたが…す、す、す、すすすすすすスペシウム光線!」

和「うわあ、やられたー!! ・・・ってなに急に!?」

日「よし!地球の平和は着流しマンが…って違いますからね。あんたものらないでくださいよ全く可愛いんですから。」

和「…」

日「いやいや…今のは無かった事にしてください。改めて…和さん…あんたこの館内の誰かに惚れているんですかい?」

和「ぷっ・・・あはははは! なんか、日織でもそういうこと言うんだね〜! あーびっくりした。・・・えと、なんだっけ?」

日「あれ?流された?スルーですかい?ってか反応遅くねえですかい?じゃあ…言い方をかえます。次の選択肢から1つだけ選んでください」

和「うん」

日「次の3つのうち、あんたが一番好きな奴を答えてください。1高遠、2着流し、3日織…さあ、選んでくださいな」

和「ええ〜全部同じじゃないの? ・・・うーん・・・じゃあ日織」

日「…っし!!(無言でガッツポーズ)…じゃあ、その気持ちを、ちゃちゃっと口に出して俺に言ってください…!」

和「は? 気持ちって? 3つのうちのどれか、っていうから日織を選んだだけなんだけど」

日「なんてこったい…天然恐るべし…!!…和さん…俺…泣いていいですかね?」

和「へ!? な、何で? 何で泣くの!? ぼ、僕なんか変なこと言った?」

日「…自覚無しですか…これだから天然は…。もうこうなったら強硬手段でいかせて頂きます。俺を好きだと言ってください和さん…!」

和「え、ええええ!? なななな、なんで、急に、そんな・・・」

日「それ聞かなきゃ、夜も眠れねえし…あんたを護衛に出すのも躊躇うんですよ。今言えばもれなく俺特製揚げ出し豆腐食べ放題のチケットも付きますから。ね?」

和「チケット制!? ・・・う・・・それ、言うと・・・安心できるの?」

日「それはもう。あー…でもそれ聞いたら今度は手放したくなくなっちまうかもなあ…あんたに何かあったら何かした野郎を俺が殺しちまうかもしれねえし…でも、和さんの口から聞きたいんです」

和「う、な、なんか物騒な言葉が聞こえたけど・・・・・・それで日織が安心できるなら・・・・・・えーと・・・・・・・・・日織のこと、好きだよ」

日「和さん…!!じゃあ…高遠和になってくれますね…??」

和「へ? なんで改名んて・・・・・・でも、役者さんって本当に変わってるよねー。同じようなことみんなにも言われたんだよ。
なんか、そういうジンクスがあるみたいなこと聞いたけど・・・。
日織にも言われるとは思わなかったからびっくりしたけど、やっぱり日織も役者なんだねー」

日「・・・はい?」

和「なんか『眼鏡をかけて白いパーカーを着た男子大学生に好きって言われると、健康になって、お金も入ってきて、恋愛運も上昇して、安心して、演技も上手くいく』んだって。だから僕に好きって言って欲しいって。・・・変わったジンクスだよね」

日「それ…誰に言われたんですかい?」

和「・・・誰って・・・みんなだけど?」

日「みんなと言いますと、ヘタレエセ眼鏡に引き籠りサディスト、筋肉ダルマと猫娘に男女にしまいにゃ女狐…ですかい?」

和「な、なにそれ!? そ、そんな妖怪みたいな集団にじゃなくて、この館にいるみんなにだよ」

日「あいつら…和さんの純情を弄ぶなんてふてえ奴らだ…」

和「日織?日織??目が!目が怖いよ日織!ていうかいつの間に日本刀なんて持って…しかも抜き身だしっ!どうしたの!?」

日「ご安心ください。和さんを誑かすやつらは、この俺が成敗してやります。…じっちゃんの名にかけて!」

和「え?え?何でそこで、故高遠氏が出てくるの?意味わかんないから!ってどこいくの日織!?」

日「和さんは誰にも渡さねえっ!!!!!」

和「ひーーーおーーりーーーっ!!!!」







その夜…




雨に閉ざされ孤立した洋館で、一柳和を巡る

「朝までバトルロワイヤル〜アイツのハートを狙い撃ち〜」

が開催されたとかされなかったとか。



☆終☆



最後がいまいちなのは、オチのみ自分が考えたからです(笑)
最後の最後でこんなんしかできなくて本当ごめんなさい!
有依さんの和さんは、めっちゃ和さんっぽくって、可愛くてハアハアです!(笑)
こんなアホな自分と合作してくださいまして、誠に有り難うございました!!すっごい楽しかったです!

「雨宿り、暇潰し」さんに別オチ(有依さんバージョン)が御座いますので、そちらも是非ご覧ください☆

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