殺ノ章
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クロネコ
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早朝
深夜とも夜明けとも言えない時刻
薄暗い空にクリーム色の霧が掛かり全てを静寂に包み込む
黒のハイネックを着て
生命が感じられない、一番世界が死んでいる時間
ジャンパーに腕を通し
小さく響く金属音
体に武器を忍ばせて
黒髪を揺らして歩けば
周りの人間が頭を下げて
「行ってらっしゃいませ。我等が主人、master」
「──はぁぁ…」
折角格好良く決めたのに、彼の溜息で台無しだ。
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クロネコ
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