番外編

*殺し屋の微笑、その何たる妖艶な事か
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動かなくなった体、

切り離された体、

冷たくなった体、

固い体、





死体。と呼んでいる。
人間から死体になる境目は実に簡単だ。


生きているか 死んでいるか



境目に行くまでの過程がなんと面白い事か、




湧き上がる悲鳴に苦痛の表情、
流れ出る己の血液に塗れて、いずれはそれに酔い死んで行く。


それを自分が他人にやっているのだと思うとおかしくて堪らない。

くつくつと押し殺した笑い声が漏れて微かに体を揺らす。


肉を裂いてまだ生暖かい臓器を取り出した。


ぬちゃりとぬめって生臭いはらわたは決して愉快な物では無いけれど、

パズルが崩れて行くみたいにズルズルと人体から臓物が引き摺り出てくるのがどうしようもなく、楽しい。


時々、強く押しすぎて圧力によって飛び出した血液が己の肌や服、髪を汚した。

びちゃ、

生暖かい、どろりとした肉塊が付いた血が直に掛かる。


とうとう押さえていた笑い声が飛び出した。


「は、は…ははは、ははは!!!」




微笑から
嘲笑へ





嗚呼おかしい。




人間なんてこんなもの。


みんな、みんな壊れてしまえ。









殺し屋の微笑、その何たる妖艶な事か




















でも貴方は知らないの。
いつも、何時も血に返ったその頬が涙で濡れている事を



























絵歴にある殺し屋の微笑を見てなんと観音様がSSを書いてくれましたっ!!
え、ちょ、嬉しですっ!!
あ、あんな駄絵にこんな素敵な話付けて頂いてっ
ありがとうございました!


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