灰男 短編
□拍手1
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from アレン
僕たちは、あと何回手を繋ぐことができるだろう?
あと何回、抱きしめることができるだろう?
あと何回、『愛してる』の言葉を囁いて、その額にキスを落とせるだろう?
いつからかこんなことばかり考えるようになって、君と居られる時間が僕の生きる目的になっていました。
僕たちは、いつ、誰が、何処で命を落とすか分からない、そんな立場で、
死は、僕たちに高い確率で、平等に覚悟を求めてきます。
君と離れるのが怖い。
僕の手の届かないところで、君が死神に連れ去られたら、僕はどうすればいいんですか?
好きです。
だから、
僕は必ず生きて君のもとへ帰るから。
どうか、君もただ微笑んで、
『おかえり』
を言ってくださいね。
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