零-紅い蝶-短小説

□薬指
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「ぇ、なんでなんで?」



顔を紅くして照れ笑いをする繭。



『だって私が大好きなのはお姉ちゃんだもん。』



そう言って繭を見つめる澪。



「えへへ……。そっかぁ。」



嬉しそうに澪と同様に自分の小指を見つめる繭。



その時、私達の小指は赤い糸で繋がっているんだ。



澪と繭はなんの疑いもなく、そう信じていた。
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