名探偵コナン(連載)

□君がいるから
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二人も声をかけられたことでこちらの存在に気付いたのか視線をこちらへ向け笑みを返してくれた。


「優騎!今日こっちに来たの?」
「はい!っというか赤井先輩から聞いてないですか?呼びつけたの先輩なんですけど…」


ちらりと後ろからゆったりとポケットに手を突っ込んだまま歩み寄ってくる先輩に視線を向ければ、ふっと口元に笑みをのせた。

あ、この人…伝えてないな…。

上司にあたるジェイムズさんを恐る恐る見れば彼は別に気にしている様子はないことから、さすがに彼には伝えられていたのだろうことが分かる。


「優騎君、仕事を任せてばかりですまなかったな。君も今日からしばらくはここ日本で黒の組織への対応に当たってくれ」
「了解です」
「君への指示は基本的に赤井くんがする」
「……えっ」
「何かあれば赤井くんへ報告相談をしてくれ」


まさか先輩がここでの直属の上司とは…。
思わず困惑した表情を先輩へと向ければ彼は少し呆れた様な表情を浮かべてこちらを見ていた。


「そう不満そうな顔をするな。お前は基本的に自由に行動していろ」
「え、自由に…ですか?」
「お前の勘はよく当たる。そこで何か気づいたことなどあれば俺に報告しろ。必要であればこちらからも声をかける。特に何もない時は俺と行動しろ」
「……了解です」
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