名探偵コナン(連載)

□君がいるから
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「…赤井さん、今日の捜査…助けてくださってありがとうございました」
「…なんのことかな」
「ごまかさないでください。私を狙ってた狙撃手を撃ったの赤井さんですよね。あんな離れたところにいる相手を正確に撃ち抜けるの、赤井さんくらいですから」
「…ふっ、当然のことをしたまでだ。優秀な後輩に死んでもらっては困るんでね」


そう言って席を外した赤井さんに思わず苦笑する。

その日の任務で私は彼に命を救われた。
とある組織のアジトを突き止め、そこへ踏み込む時。
FBIの情報が漏れており私たちは遠方から狙撃されそうになっていた。
自分に向けられた銃の存在に気付いた時にはすでに相手は赤井さんの手により沈黙していた。


「…不器用な人だ」


もっと素直に言葉にすればいいのに。
寡黙というかなんというか…不器用なんだろう。


それ以来。私は赤井さんとはパートナーの様に仕事を任されることが多くなった。
赤井さん自身も何を思ったのかジェイムズさんに誰かとペアでの仕事を頼まれた時はたいてい私を引き連れていくようになったのだ。
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