お題保管庫

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更衣室に連れ込み、凌統を座らせる。俺は全裸になった後、女官からもらった布を腰に巻き付けていた。体に入れた龍が墨で黒くなっているのは格好悪く締まらないが仕方ねぇか。

「湯が沸くまで時間がかかるからな。運んでもらった礼に肩揉んでやるよ」
「…そりゃ、どうも」

凌統の広い肩に触れ、まずは筋肉を解す。元々しなやかで柔らかい筋肉がついている方なのでガチガチに凝っているということはないが、揉むと気持ちよさそうな声が上がった。めちゃくちゃエロい。そのまま先ほど触れた肩甲骨に手を下ろし、内側に指を押し入れる。

「んっ…結構、来るんだね」
「お前いい筋肉してんな。柔らけぇ。どこまでも入りそうだぜ、ほら」
「う、変な、感じ。でも気持ちいいよ」
「ちょっと動かしてやるよ。どうだ?」
「あ、うん、いい。こんなの、初めてだな」

頭だけで凌統の顔を覗き込むと、恍惚そうにして息を漏らしている。めちゃくちゃめちゃくちゃエロい。そういう台詞を言わされていることに気が付いていない感じも、たまらない。こいつ、俺が何かにつけてセックスしたがってるの分かってねぇのか?驚くほど無防備だ。
ビンビンに勃った息子を布越しにこっそり背に押し付ける。肩甲骨に当てていた指を戻し、代わりに一物でグリグリと刺激してやる。凌統は指ほどの圧がなくなったことで少し物足りなさそうだが、何を当てられているかは気付いていないようだ。

「だいぶ解れたから、腕回そうな。両腕挙げとけ」
「こう?」
「そう。そのまま、力抜いてろよ」

凌統が何の疑問も持たずに腕を預けてくる。頭に手を着けさせ、曲げた肘を抱えこんで肩甲骨を寄せさせた。おぉ、すげぇ。あまりに柔らかくて、武人として感動した。こりゃあのトリッキーな動きができるわけだ。
腰に巻いた布を取り去り、寄せた肩甲骨の間に入れた息子を出し入れする。ゆっくり動かしているからか、何をされているか分かっていないようだ。

「ん、甘寧、何?」
「マッサージ棒。肩甲骨寄せ、肩が伸びて気持ちいいだろ。そのまま自分で寄せてられるか?」
「そりゃできるけど、もう十分だっての」
「まだ呼ばれてねぇし、もう少しだけな」
「分かったよ。こう?」

凌統が胸を張り出しながら後頭部で手を組む姿が信じられないくらい興奮させてくれる。とりあえずこれ以上息子を擦ると出しちまいそうなので、肩甲骨から外した。すでにバキバキの状態でいつでも先鋒を務められそうだ。

「凌統、知ってっか?目を瞑った方が効果があるらしい」
「へえ。聞いたことないけど、じゃあ、試してみますかね」

こいつの俺への信頼具合ってどうなってんだ?元々武に関して言えば物凄く評価されていたようだったが、私生活で急激に近付いてくれすぎじゃねぇ?日頃城では怖い顔して逃げ回るか殺すだの死ねだの暴言吐いてばかりだが、人がいないところだと途端に素直になる。こいつはダメだ。女官がいるとかいねぇとかどうでもいい。絶対今突っ込む。

そう心に決めつつ、目を瞑った凌統の肩に触れ、そのまま脇の方までゆっくりと下ろす。脇下の筋肉を揉むと全身がビクッと跳ねた。

「あっ…そんな、とこ」
「ここな、リンパっつーのがあるんだ。全身の悪いもん流してくれるらしいから、揉んでおこうな」
「そう、なんだ。あんた結構、詳しいんだな」
「船の上じゃ体が固くなりがちだからな。解すのは大事だぜ。俺やお前みてぇに胸筋鍛えてるやつは、ここも解しとくとよく動ける」
「あっ」

まるで女の乳を揉むように後ろから凌統の胸筋を着物越しに揉みしだく。焦ったように凌統が振り向こうとするのをもう少しで終わると諌めて戻す。凌統は俺の指示通り両腕を挙げ、目を瞑ったまま胸を揉まれている。見ているだけでもうイッちまいそうな光景だ。

「…そういや、乳首ってよ、捏ねると血の巡りが良くなるみてぇだぜ」
「ああっ!や、ちょっと…」
「ま、もう呼ばれるだろ。ちっと試してみようぜ。目、瞑ってろよ」
「んぁっ、だっ、て、そこ…変だっつの、ンッ」

胸を揉みしだきつつ時々指で布越しの乳首を掠めたり摘まんだりすると、凌統がびくびくと体を跳ねさせた。さすがにこんなところは誰にも触らせたことがなかったのか、自分の反応に焦っているようだ。

「大丈夫だぜ凌統。体が跳ねるのは正常な反応だ。…布越しでも効果はあるだろうが、やっぱり直接の方がいいか。触るぜ」
「えっ、あ、んーっ!!」

薄皮一枚の差だったが、直接の刺激はまた別物のようだ。後頭部の手が一瞬離れて、抵抗しようとしたのをあと少しだと再度言い張り元に戻させる。凌統は目を開けたら負けとでもいうようにぎゅっと目を瞑っている。
上衣を剥いで腰までが露になると、その白い肌に思わず生唾を飲んだ。肌が極上すぎる。所々に戦です負ったであろう傷がむしろ映えていて良い。墨まみれの俺が抱きつき、その手で触れると黒い跡が残った。こんなものまでエロく感じる。

「気持ちいいか?それが効いてる証拠だ」
「ンッ、あっ、や、もう、やめ、」
「ほらよ。ここも、気持ちいいっつってるだろ」
「ああっ!!」

凌統の下衣に手を伸ばし、緩やかに勃起しているブツに触れると甘い声が上がった。驚いて尚、手を離さず目も開けない凌統に場違いな拍手を送りたいくらいだ。

「わり、急で驚いたか?マッサージすると勃起するのは、これも正常だ。悪いもんが溜まってるなら抜いて出した方がいい」
「だ、けど、さすがに、」
「恥ずかしいか?俺ら、戦の後昂ってこきあったことあんだろ。アレに比べりゃ健全だぜ。こりゃ、マッサージだからな」

我ながら本当に馬鹿なことを言っていると思う。こんなの信じるやつは騙されて即座に人生滅ぼすだろ。そう思うのに目の前の凌統には騙されてほしくてペラペラ喋ってしまう。俺もよく、色んな口上が出るもんだ。
凌統の下衣を寛げ、一物に触れると先ほどより固さが増していた。後ろから抱きつくようにして片手で乳首を責め、もう片手でしごいてやると体を跳ねさせながら凌統が喘ぐ。本当に顔だけじゃなく体も感度も抜群だ。

「も、いいっての、ほんと、ムリ、やめ…」
「ムリじゃねぇよ。できるだろ?凌統」
「ううっ…耳、やめろって…」

耳元で低く声を出し少し舐めると体がのけ反った。お誂え向きとばかりに突き出た胸を揉み、乳首を刺激すると体が微細動を始めた。イキそうなのかもしれない。必死に目を瞑っていてくれているので後ろから覗き込むと、目も開いていないというのにあまりにエロい顔で、俺こそイキかけた。こいつの顔、心底ドタイプで困る。

「体ラクにして、悪ぃもん、出しちまえ」
「あっ!い、いく………っ〜〜!」

握っている一物がぶるぶる震え、びゅるっと精液が出た。危ねぇ、本当にこいつのイキ顔エロくて参るぜ。巻き込まれて射精しちまいそうになったところを寸でかわし、力が抜けて腕を外した凌統が寄りかかってきたところを支える。首を上に向けさせて口付けた。ヘロヘロになって息を荒げていたので容易に舌を入れられた。

「ん、ふぅ、…ん」

凌統は相変わらず目を開けない。だが舌を吸っても歯列をなぞっても文句を言わずに受け入れている。その余裕がないからかもしれねぇが、素直になって従順に俺のキスを甘受する凌統は大変可愛らしい。

さていよいよ本番、処女頂くぜ、と内心で告げたときだった。

「おーう、甘寧、凌統!湯浴みするならわしも入れてくれんかのう!」

バン!と大きな音を立てて黄蓋のおっさんが入って来やがったのだ。そりゃねぇぜ。ただ、何故だろうか。こうなることが分かっていた気がする。

幸い、凌統は入り口に背を向けているため、射精の惨状は見られていないはずだ。俺の勃起したブツをどうにかバレないようにすれば、誤魔化せるような気がする。

「なんじゃお前ら、墨まみれではないか」
「ったく、更衣室の戸ぶち壊す気かぁ?黄蓋サンや。俺が墨浴びちまったところ、こいつも巻き込んじまったんだよ、事故だ事故」
「む、そうか。一緒に湯浴みとは随分仲がよくなったものかと思ったが…」

床に落としていた布を腰に巻こうかと思ったが、凌統が震えていることが分かり直ちにやめた。頭から布をかけてやる。つうかさすがに、このジジイが乗り込んできた衝撃で俺のものは萎えきっている。隠す必要もねぇ。

「なかなか湯が沸かねぇからこいつ寒くて震えてやがる。なぁ、もう準備できてたか?」
「おぉ。ちょうど整ったところに通りがかってな。聞けばお前らを呼んで欲しいと言われたのだ。わしも入るがいいな?」
「拒否権ねぇだろ。おい凌統、お前先行け。俺はジジイの介護してく」

凌統は布の間からギロリと睨み上げると、一瞬で服を取り去って風呂場へ直行した。普段礼儀正しいあいつが黄蓋に挨拶ひとつしない様子に、ジジイもやや不審に思ったようだった。俺はなに食わぬ顔で床に捨てられた凌統の服で、奴の精液を拭き取る。

「なんじゃあいつ。また機嫌が悪いな。お前らまた喧嘩しとったのか」
「生理じゃねぇの?いちいち知るかよ」
「まったく、孫呉の両輪ともあろうお前らが、いつまで経っても認め合えんものか?」

ジジイ、悪いな。関係性をいちいち説明すんのが面倒くせえ。けどとりあえず、言えることはひとつだ。

「あいつと俺は、戦じゃ負けねぇぜ」

ニィ、と笑って言うと黄蓋のジジイはうるせぇ声で高笑いし、俺の背を強く叩いた。痛ぇ。だがとりあえず回答には満足したようだ。見たくもねぇ黄蓋の着替えを待ち、連れ立って風呂場へ向かうとちょうど凌統が戻ってくる。俺がつけた墨は既に綺麗に流されていた。

「お前に手伝ってもらえなくて残念だぜ」
「…あんた、マジで、殺していいか?」

冷静になったのか凌統が先ほどの行為を恨めしく思っているようだ。無理矢理犯したわけでもねぇし、こいつばかり気持ちよくなったのだから礼を言われてもいいくらいだぜ。

「マッサージだっつったろ。また、してやるよ」
「絶対嫌だ」
「つれねぇ」
「つられてたまるかっつの!」

ぷりぷり怒りながら凌統が更衣室に入る。十分つられてたと思うが、まぁ今はいいか。どうせ今日はもう、諦める他ない。

「はぁ〜〜〜」

湯に浸かると気持ち良さだけでないため息が漏れた。

ここ最近、いつもこうだ。
あいつは俺が好き。俺はあいつの顔や体がドタイプで抱きたい。利害は一致しているし、あいつだって満更でもないはずだ。
なのに、いざ、あと少しというところでいつも邪魔が入りやがる。どうなってんだ。あいつの処女、謎の力で守られてんのか?こうなったら本当に、自邸に連れ込んで軟禁でもしてやろうか。

出来るはずもねぇ案を湯に沈めつつ、俺は次なるタイミングと手法を延々と考えていた。


【色あざやかな謀】
目にまぶしくて気付かれてしまうの
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