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20 なんと愚かなることよ(P)
興覇と一緒に古典のお勉強中。
いや、これも理由はあるんだけどね。
まぁとにかくすげー文章が出てきたんだって。
『なんと愚かなることよ、かの御仁を愛してしまった』ってさ。
うん、そんな感じの俺と興覇。
「愚かな愛ほど夢中になるものはない、ってね」
「何知ったかぶってやがる。まぁ間違っちゃいないけどな」
「俺と一緒だしね」
「そうそ･･････は!?こ、公積、様々な意味で聞く、どういう意味だ」
「愚かなることに俺はあんたをアイしちまった･･･いや愛してるかどうかは分かんないけど。けどその証拠に俺はあんたにくそがきの恋愛みてーに夢中になっちまいやがった。余計にたちが悪いっつうの。ね？俺そっくりだろ」
「 、 、 、 、!」
「は？何が言いたいのかさっぱり分かんないんだけど」
「おっまえ、何その告白の仕方･･･!キモ可愛い･･･!」
「あんたも大抵アホだよね？能力とかじゃなくてさ」
「なんとでも言え。あー、公積可愛すぎる･･･」
「･･･なんと愚かなることよ。子(あなた)を愛してしまった」
「よし、ヤろうぜ公積」
「サカってんなバ甘寧。俺は今猛烈に忙しいんだっての。なんでか分かるかい」
「･･･そりゃお前、」
「･･･ん」
「古典の追試勉強だろ」
「お、当たり。やるねえ」
「･･･。なんでマークなのに一問も当たってねぇんだよ･･･ある意味才能だろ」
「才知に溢れてるって？やだなぁもう照れるじゃん」
「言ってねえじゃん･･･？こんなんさっさと終わらせてよ、ゲームやろうぜ」
「そうだった!昨日いいとこまでいったもんねえ」
「今日中にクリアできっかなァ」
「不可能じゃないけど･･･完徹したら俺また０点取るぜ」
「･･･全クリは明日までとっとくか」
「あ、興覇ここ分かんねぇ。めりってなに」
「･･･ホントお前愚かだよな」
「あ、蒸し返すなっての!知ってるし!馬鹿なこと位自覚してるし!」
「そんなお前をべらぼうに愛した俺はもっと愚かかもな」
「･･･････」
「んだよ、黙んなよ･･･こ、公積!?」
「･･･うっせ、ばか」
「うわ、おま、顔真っ赤、!やめろってそういう可愛いのはよぉ･･･」
「ねえ、めりは？」
「お前立ち直り早っ」
照れたわけじゃねえし。
ちょっと驚いただけだし。
興覇が愚かなら俺はその倍の倍で立方(ちょっと賢いだろ?)分くらい愚かだっつーの。
【なんと愚かなることよ】
けれどすてきな愛でしょう？