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65 色あざやかな謀 R18


酒豪シリーズB
相変わらず凌統の顔が好きすぎる甘寧と、天然な凌統
※すごく頭の悪そうなアホエロ話です
※色々下品ですのでご容赦くださる方のみお願いいたします
※今更ですがカタカナ多用してます



酒を交わし戦を交わし、少しずつ凌統のことが分かってきた。まず、顔がいい。次に体もいい。感度も抜群だ。そして、どうやら俺のことが好きらしい。そうなればやるこた一つだ。

それが何故か、うまくいかない。

「か、甘寧。大丈夫か…ぶふっ」
「笑ってんじゃねぇぞ凌統…」

心配そうな空気は一瞬でなくなり、凌統が噴き出してしまいには腹を抱えて笑い転げた。そんな俺は目下、墨まみれになっている。運んでいて突っ掛けた文官が顔を真っ青にして突っ立っているのを、俺はひたすら面白くなく見ていた。怒る気にもなれねぇ。

俺はこのところ、一人で苛々し逃げ回る凌統を捕まえる日々に奔走していた。少し前までは単なる目障り耳障りだった逃避行動も、恥ずかしがって照れているだけだと分かればどうってことはない。面倒くせぇなという思いはあるが、それよりあいつの体を頂くことばかりが頭を占めた。あの極上の体に突っ込み、喘がせる想像をしただけで血が滾る。

そうして今日は回廊の途中でやっと捕まえたそいつを、さぁどうやって口説き落としてやろうかと言うときに頭から墨汁が降ってきたのだ。鈴の甘寧様とあろうモンが、欲事に気を取られて避けられもしなかった事実がまた、俺の機嫌を損ねる。笑っている凌統の顔が良いことだけが救いだ。

「あんた、もう行っていいよ。掃除だけ頼む。こいつは、俺に任せなってね」
「凌将軍…ありがとうございます!甘将軍、誠に申し訳ございませんでしたっ!!」

涙目で頭を下げられちゃ俺も責めようがない。おぉ、と低く返答し、慌てて離れていく文官を目だけで見送った。凌統は周囲に人がいないことが分かるとようやく声色を和らげた。

「災難だったね。俺の上衣貸すから、一旦拭きなよ。あとは湯浴みしないと取れないね」
「……俺一人じゃどうもなんねぇよ。湯浴み、お前が手伝ってくれねぇ?」
「はぁ?何で俺がそんなことを」

凌統が目元を赤らめながらそういうのが、たまらない。こいつ本当に素直じゃねぇんだよな。少し前なら勘違いしていた凌統の行動も照れ隠しだと分かれば可愛いもんだ。

「とりあえず俺が歩くと墨が広がるんだよな。どうにかして連れてってくれよ。こんなこと、屈強な武将にしか頼めねぇだろ」

そういうと凌統が少し考え、それもそうだ、と頷いた。こいつの扱い方も少し分かってきた気がする。褒めてノらせればこっちのもんだ。

「他の将軍を手間取らせるわけにも行かないしね。仕方ないっつの。俺が運んでやりますか」
「おう、助かるぜ。俺の格好悪い姿なんてお前以外に見せられねぇわ」

凌統が喜んでいるのを必死に隠そうと変な顔をしている。あー、ほんとこいつ、可愛いな。こんな変な顔すら最高に見応えがある。マジで俺の室に閉じ込めて一生眺めていてぇ。

足裏に着いた墨を凌統の着物で拭き取る。凌統の上半身に纏われていたものを踏みつけ墨で汚す様に、何故か少し興奮した。本体もこうやって俺の手足でめちゃくちゃに汚してやりたい。
あらかた拭い終えると凌統が俺を肩に担いだ。さすが一端の武人だ。大分重てぇだろうがなんなく歩行している。

「お姫様抱っこの方が良かったかい?」

凌統が俺の弱みを握ったとでもいうように上機嫌に言う。楽しそうなその声色が耳に心地良かった。めったにねぇことなんだから、その理由はどうだっていい。

「そうだな。お前の顔がよく見えっから、そっちの方がいいな」
「なんだ、それ。あんた照れもしないのか。つまんないね」

そう言ってむしろ照れてるお前が可愛いぜ。担がれている間は暇なので、目の前にある肩甲骨を眺める。日頃節棍を扱い足技やら体術やらを得意とするこいつは、上腕から背筋腹筋まできれいに筋肉がついている。その背中は華奢な女共に比べれば広く逞しい。それなのに、いつからこの光景に色気を感じるようになったのか、誰か教えてほしいくらいだ。せっかく凌統に堂々と触れる場面なので、背中に手を伸ばした。

「わっ…!おい、甘寧!」
「んー?案外凝ってんじゃねえかと思ってよ。悪ぃな、そんな中運ばせて」
「え、あ、いや…それなら、まぁ…。んっ、ちょ、くすぐったいから歩いてる時は止めろっての」

こいつの扱い、分かってくると非常にチョロい。ニヤケているであろう顔は後ろ向きに抱えられた今、凌統から見えないはずだ。我ながら気持ち悪いが。
それにしても少し背中を撫でただけでこの反応だ。エロくて仕方ない。今すぐにでも無人の部屋に押し込んで無理やりやっちまえば、食えるんじゃねえか。
残念ながらそんなことを考えている内に城の湯浴み場まで着いていた。普通は入る時間でもねぇので女官たちが焦ったように火を炊き始める。

「女官さん方いるなら、俺はいらないだろ?」
「何でだよ。俺はお前に手伝って欲しいんだぜ。…分かるだろ、凌統」

耳元で言うと凌統があからさまに赤面した。ものすごく食い応えのありそうな反応だ。俺の息子も今すぐ暴れられそうなくらいに反応している。


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