執事様の書棚
□涙は背中で語れ〜肆〜
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彼氏の事情
〜沖田の場合〜
だーれだ?
っと。危ねィ。
何しやがるんでィ。
オメーが隙だらけなのが悪いんだろィ。蹴りの一つもかまされなかった事に感謝しやがれ。
で、何ぬぼーっとしてやがったんでェ。腹でも減ったのかよ。
――は?先公?
…知らねェよ。帰ったんだろィ。
どんな約束してたんか知らねーケド、大した事じゃ――。
ふーん。大事な用…かィ。お前の事だから、どうせ酢昆布とか…。
…………マジで酢昆布かい。慌てて損…何でもねー。
先公なら、いつもの準備室で惰眠でも貪ってるんだろィ。
「…もう待ちきれないネ。お前がワタシに奢れヨ」
………………良いぜィ。何なら、此れからもたまに奢ってやっても構わねィ。
だだし其の代わり、他の男にねだったりしたら…容赦ねィからナ。
覚悟しろィ。
〜end〜
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