執事様の書棚

□涙は背中で語れ
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「山崎…あの野郎を今すぐ仕留めてこい」

「無理です」

この一件で、また評判は落ちるだろう。いや、既に底辺なのだから、自らの墓穴を掘ってる所だ。

「ったく…しょうがねぇ」

土方は、本っっ当に、聞かなかった事にしとけば良かったと悔いながら、パトカーの中から拡声器を取り出して構える。取り押さえるにしろ仕留めるにせよ、一応は警告しておく。

カチリ。

『総悟。テメェ…今すぐ――』

不意に、土方は沖田と視線がかち合った。その途端、にぃ…と嘲笑ったのは紛れもない。

「死ねっ!(土方っっ!!)」

何処からともなく取り出したバズーカ砲が、火を吹いた。

どごぉぉぉぉぉおんっ!!

「ドコ、狙ってるネ!サド男っ!」

「ちぃ…。相変わらずすばしっこいじゃねぇか。クソチャイナ」

「違うだろーがっ!!今、チャイナ娘じゃなくて、俺を狙ったろうがっ!」

そう…。砲弾は、神楽の直ぐ横を反れて、土方が乗って来たパトカーを大破した。避けなければ、間違いなく巻き込まれていた。
――山崎は、当然餌食となったが。





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