old 8059 story
□故郷
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のどかな昼下がり、いつもの如くツナ、山本、獄寺の三人で過ごす並中屋上の昼食タイム──…
突如携帯が鳴り出す…
「あっ、俺だ…」
獄寺が制服のポケットをまさぐり、忙しなく鳴り響く携帯を取り出す。
…ぴっ
「…なんだよ?」
普段の行動や言動が、未だ掴みきれないツナと山本は、獄寺の電話の相手に自然の耳を澄ましてしまう。
「…知るかっ、んで?用件はそんだけかよ?」
微かに聴こえる笑い声…
随分と親しそうな雰囲気で話す獄寺の、馴染みの相手が気になるところ。
「あー…わりぃ、暫くはそっち戻れねーかも…、ブツも事足りてるしな」
──そっち?ブツ?
相手はどうやら獄寺の祖国にいるらしき人物で、マフィア関係者である事は間違いない。
「…はぁ?馬鹿なことほざいてんじゃねーよ。無理なもんは無理だっつーの…!相変わらず強引だなテメーは」
相変わらずとゆう言葉に、親しみの重さが伺える。
食い入る様耳がダンボになるツナと山本…
「…ははっ、バッカじゃねーの?いい加減切るぞこのヤロー」
──笑った…!!!
滅多に笑うことない獄寺の、自然な笑みを誘うことの出来る人物…
ますます気になる電話の相手にやきもきし、山本なんて眉潜めて微かに震えてる…
「…ああ、わかった。そんじゃ他の奴等にも宜しく言ってくれ。
飯?今食ってんだよ!テメーには言われたくねーよ」
体を気遣う相手…
一体全体どんな間柄なんだ?と、ツナと山本が眼を合わせる。
「んじゃな、今度は本気で切るからなっ」
──プチ…
ふー…っと、ばかりに各々の溜め息が交差し、開口一番…
「親父のヤローでしたっ!!」
ツナと山本が共にずっこけたのは言うまでもない──…
fin
■後書きです■
ほんとくだらなくてすみません!!
獄寺の知られざる過去に興味津々な二人が
只振り回されただけです…
山本的には元カレ疑い入ってやきもき…
やきもきして黒くなる山本が好きです(笑)