old 8059 story

□彼方の蒼と紅〜未来〜
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古の哀歌は

星雲の兆しを見付け

永遠らない誓の旋律を

奏でに旅立つ



遥か彼方の光を辿り…







朧な煙と共に、遠い旅路へと向かった幼き想い人──

一筋の涙と、
温もりの残光を残して…



「…おかえり、隼人」

懐かしい追憶の代わりに、真白き光は現れた。



「…ただいま…」

愛しい想い人は、時空を一巡し、古の彼方より舞い戻る。


迂遠の軌跡を辿った俺達だから、
僅かな刻は短く 永い…

変わらない穏やかな眼差しと、優しい温もり…



時を越え焦がれ求めた
それが『今』 目の前にある



「…俺らって、馬鹿だったよな…」

「ほんと、馬鹿で 愚かで……綺麗だったな…」

──純粋に 壊れ易く
脆い 不安定な眩い光…



「幼い隼人、すげー可愛いかったぜ?」
「ばーか、テメーもなっ!」

そう云って、互い顔を合わせて笑みが溢れた。



懐かしい幻影が、鮮やかに残る歪んだ未来──

愚劣で 儚い あの頃が
酷く懐かしくて
愛しい…


遠回りばかりして、
彷惶って、見失いそうになって、
幾度も岐路に迷い続ける…


それでも、一筋の光は必ず彼方を照らし

軌跡の果ては、優しい雨の痕が教えてくれる…



だから
もう 大丈夫──




「…山本、オマエが俺に『今』を与えてくれたんだ…」

…過去も未来も背負うと云い
哀しみ全てを包み込んでくれた…

生きる喜びと
愛し愛される悦び

自分とゆう存在──

全てを山本に与えられた…



「…隼人、オマエのいない『今』なんて、なんの価値もねーんだよ…、今までも…此れからも…、だから…」



──死ぬなよ…
俺を置いてなんて、逝かせねーからな…


「…テメーこそ、犬死になんて、ぜってぇ許さねぇ…」



新たな記憶を刻み
時を刻む…




──生と死
──過去と未来
──蒼と紅

何処までも相成れない平行線

混じり合えない俺達だから
溶け合えない運命だから



果てない未来へ
想いを紡ぎ

果てない彼方へ
想いを馳せる


巡り 永遠らない

永久の旋律




今も 昔も 此れからも

ずっと ずっと




──アイシテル──







fin




■後書き■

彼方の未来番外編です!

このあとは裏部屋へと続きます!

興味のある方は裏部屋へ…(笑)
 

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