×59

□Child cat
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獄寺に子供が出来た──…



言い方に語弊があるかもしれないから、正しくは子供だけど、人の子じゃなくて猫。

獄寺が産んだんじゃなくて、生み出した猫。

孕むような行為を散々した俺は、最初ビックリしたけど、やっぱそこは男同士。
デキたらデキたで俺は嬉しいけど、理論上デキる分けないわけで。

突然現れた猫の子供に、奮闘しながらも14歳の母をしている獄寺。
今日だって…



──ピンポーン…

週末の金曜日、毎週決まって獄寺の部屋へと泊まりに来る俺。
本当は放課後一緒に帰りたいんだけど、部活があったり、獄寺がツナを送ったりとか、なんだかんだ一緒に下校は出来ない。
今日に限っては、学校自体珍しく欠席した獄寺。

「風邪でも引いてんのかな…」

インターホンからの応答なく、扉の前で立ち尽くしていると、

バタバタ…とか
ドタドタ…とか

そんな慌ただしい物音が響いていたので、どうやら獄寺は元気らしい。

ほんの数秒後、中からの慌ただしい物音が玄関向けて近付いて来て、ガチャリと扉が開かれた。

「よっ、学校休みだったからツナも心配してたぜ?」
扉の隙間から顔を覗かす獄寺は、息せき切った様子で、何故か傷だらけ。

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