〜神を信じるか〜
17世紀の哲学者パスカルの編み出した有名な理論「パスカルの賭け」を説明しよう。
これもれっきとしたゲーム理論であり、非常に面白い。

ここで新たに利益の大きさを数字で示すこととする。
4>3>2>1(>×)
4が一番利益が大きく、1が小さいと仮定する。×は不可能を示す。
次からこの利益差表示を使うために例としてパスカルの賭けを例題にとりあげることとする。

「あなたは神を信じますか?」
あなたはキリスト教圏の国に生まれ育ったと仮定しよう。そしてこう問われた時、どうするだろうか。

選択肢はこれ
自分 @信じる A信じない
神  @存在するA存在しない

枠の中の数字は左が自分にとって、右が神にとっての利益とする。
もちろん自分は神を実際に見たことがないこととする。

     自分
|   A  |  @   |
|(1)1・1 |(3)4・4 |@神
|(2)3・× |(4)2・× |A

文字におこすとこうなる
(1)は神は存在し、自分は信じない
(2)は神は存在せず、自分は信じない
(3)は神は存在し、自分は信じる
(4)は神は存在せず、自分は信じる

考察してみよう
(1)本来存在するものを信じないのは利益は皆無である。神の恩恵を受けることも無く、ただの地獄行き決定である。神にとっては本当は居るのに信じてもらえないのは残念なことである。
(2)神が存在しないので天国へも地獄へも行くことがない。祈る、教会へ通う、懺悔するといったことに時間を費やすこともなく、現世で好き放題して暮らせる。この場合、神自体存在しないので神の意思は関係ない。
(3)最上の利益、恩恵を受けられる。
(4)世俗的な暮らしを我慢し、報われない信仰に時間と労力を使うだけ。この場合、神自体存在しないので神の意思は関係ない。


※筆者はキリスト教徒ではないし、決して宗教的な部分を否定してるわけではない。

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