小説
□リーの恋路
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火の国、木の葉隠れの里。
天気は晴れ。特に争いごとのないのどかなこの国で、
事件は起きた。
軽い風が吹き荒れる一本道。そこには、二人の忍がいた。
一人は、全身緑タイツ。
一人は、中国風の少女。
リーとテンテンだ。
二人はただ黙って、沈黙の中にいた。
・・・が。
「・・・で?用ってなんなの?リー」
先に口を開いたのはテンテンのほうだった。どうやらリーは、テンテンを何かの用で呼び出したらしい。
「あ・・・えっと・・・」
いきなりのテンテンの問いにリーは少々戸惑い、口をモゴモゴとさせている。
その状態に少しイラついたテンテンは、
「もう!はっきりしなさいよ!」
・・・怒った。
「え・・・あ、すっすみませんテンテン!えっと・・・その」
今度はテンテンの声にびっくりしたリーは、焦りつつもまた口ごもる。
(イライライラ)
テンテンの怒りのバロメーターは少しずつ上昇していく。
(やばい)
っと、リーの心は焦り、そして
「聞いてくださいテンテン!」
「聞いてるわよ」
決意のこもったリーの発言にテンテンは3秒足らずで返答した。
めげずにリーは、