小説

□リーの恋路
1ページ/8ページ

火の国、木の葉隠れの里。
 
天気は晴れ。特に争いごとのないのどかなこの国で、
 
 
事件は起きた。
 
 
軽い風が吹き荒れる一本道。そこには、二人の忍がいた。
 
一人は、全身緑タイツ。
一人は、中国風の少女。
 
リーとテンテンだ。
 
二人はただ黙って、沈黙の中にいた。
・・・が。
 
「・・・で?用ってなんなの?リー」
 
先に口を開いたのはテンテンのほうだった。どうやらリーは、テンテンを何かの用で呼び出したらしい。
 
「あ・・・えっと・・・」
 
いきなりのテンテンの問いにリーは少々戸惑い、口をモゴモゴとさせている。
 
その状態に少しイラついたテンテンは、
 
「もう!はっきりしなさいよ!」
 
 
・・・怒った。
 
「え・・・あ、すっすみませんテンテン!えっと・・・その」
 
今度はテンテンの声にびっくりしたリーは、焦りつつもまた口ごもる。
 
(イライライラ)
 
テンテンの怒りのバロメーターは少しずつ上昇していく。
 
(やばい)
っと、リーの心は焦り、そして
 
「聞いてくださいテンテン!」
「聞いてるわよ」
 
決意のこもったリーの発言にテンテンは3秒足らずで返答した。
 
めげずにリーは、
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ