テキスト

□Collar
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「はい、先輩vVたんじょーびプレゼント」
「ぇ…。あ、あぁ、さんきゅ…////」
海堂が丁寧に包まれた包装を解いて数秒。
リョーマの頭に鉄拳が飛んできた。
「痛いっスよ!何するんスか!!」
殴られた理由がイマイチ掴めず、リョーマは頭を押さえつつ頬を膨らました。
「てめぇこそ何考えてこんなモン寄越した!!」
怒りで震えた海堂の手に握られているのは、ペットがつける様な首輪だった。ご丁寧に鈴付きである。
さほど期待はしていなかった。だが、いくらなんでもこれはないのではないか。
「こここれを…俺につけさせる気か!?」
「やだなぁ…。違いますよ」
やれやれと溜め息を吐きながら、海堂の手から首輪を受けとる。
「これは、オレがつけるんスよ」
「……………はぁ?」
素頓狂な声をだし、海堂はそのまま固まった。
今、目の前の人間は何を口走ったのだろうか。
器用に自分の首にそれをつけるリョーマを呆然と見つめる。
「意味不明…って感じの顔っスね」
首輪をつけ終わったリョーマは、ほほ笑みながら海堂の手を取った。
その手を自分の頬に滑らせ、喋る。
「オレがプレゼントっス…。ご主人様」
ちりん…
首輪の鈴が鳴り、リョーマは猫の様に海堂の手に頬を擦り寄せた。
「え…ちぜん?大丈夫か、お前の脳は?」
本当に頭がヤられたのかと心配になってしまった。それぐらい、突拍子もない行動だったのだ。
「…オレは正常っスよ。失礼だなぁ…」
明らかに機嫌を損ね、むうっと凄んでいる。
「猫好きってゆーから…。先輩だけの猫になろうと思ったのに」
「…んな理由かよ…」
それだったら、カルピンの写真とか…そういったモノを貰いたかった。
何故自分を猫に見立ててプレゼントしようとするのか。小学生の様な発想に、海堂は怒りも呆れも通りこして面白さを感じた。
「言っときますけど、捨てないでくださいよ。オレ、野良はイヤっス」
やたら真剣な表情のリョーマがおかしくて…。少し…可愛くて。
「捨てるかよ、ばぁーか…。お前を手懐けられるのなんて俺ぐらいだろ」
なんて、リョーマの頭を撫でながら宣言してしまった。



───その言葉で調子に乗ってしまった猫に頂かれるのは、数分後のお話し───

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