テキスト

□最大級のEgoism
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そんな馬鹿みたいな興味に付き合わされるわけにはいかない。
「えー。別にふざけてないっスよ。ただヤりたくなったら丁度アンタが居たんだもん。」
これってヒツゼンってヤツじゃないっスか?
なんて当たり前の様な顔で仰る王子様。

「…、それを!ふざけてるっつーんだよ!馬鹿か!やってらんねー、俺は帰る。」
イライラと呆れが入り乱れ、爆発寸前。殴ってしまう前に帰ろう。ああ、なんて優しいのでしょう、海堂部長。

でも、それと同時に世間知らずで甘いのです。



「…帰すわけないじゃん。」
にっこり、見たこともない素敵な王子様すまいる。
見蕩れるより、ゾッとする。笑顔で背筋を凍らせるなんて、不二先輩にでも教わったのか。そんな疑問が海堂の脳裏を掠める。

「もっかい言うっスよ。海堂部長、オレ、アンタとセックスしたい。」
腕を、掴まれる。
軋んで痛い。そんな細身の身体のどこにそんな力があるのだろう。ああ、でもテニス部員だから握力はそれなりにあるよなぁ…。
頭では警報が鳴っているのに、考えるコトは平和なコトで。
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