テキスト

□最大級のEgoism
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「…随分おとなしいっスね。同意の上でヤるのって『和姦』ってゆーんスよね?オレ、『強姦』のほうが好きなんだけどなぁ…」
海堂にはまるで単語の意味が理解出来ない。ひとまず、とんでもないコトを言っているのは確かだと確信する。

コノママ ダト マズイ ニゲロ

やっと、脳から筋肉に指令が渡る。
「っの、調子に乗るな!離せ!」
思いっ切り手を振り払うと、あっけなく越前の手は離れる。そうだ、ここまで体格差があるのだ。何も怖いコトなどない。
「寝言は寝て言いやがれ!クソ野郎!」
それだけ言って背を向ける。
「…やっぱそのくらい強気じゃないと面白くないっスよね」
カチ、と背後で音がする。嫌な予感がした。まさか。いくら何でも。
そっと、後ろを振り返る。
ひゅ、と。眼前を鈍い色をしたカミソリが翳される。
「……な、に…してんだ、越前…」
「ふぅん。刃物はやっぱ怖いんだ。大丈夫っスよ、言うこと聞いてれば酷いコトはしないっス」
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