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□理解不能のDesire
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意味がわからない。
越前は自分にあんな笑顔を見せたコトなんてなかった。
つまりは、あの相手が特別な存在だというコトなのだろうか?
(じゃあ何で俺にあんなコト…)
そこまで考えて、海堂が辿り着いた答え。
(俺、は…ミガワリ?)
自分に恋焦がれた相手を重ねて…。だからいつもあんなに悲しそうな顔をしていたのだろうか。
今まで不鮮明だったモノがクリアになったのに、世界が暗くなっていく。


--*--*--*--*--*--


昼休みも終わり、5時限目の授業のチャイムが鳴り響く。
連鎖の様に海堂の携帯が震えた。今、最も海堂が会いたくない相手。(いつも会いたくないけれど、今はいつにもまして)
「…知るか」
いつまでもうるさく震える携帯の電源を切り、テニスバックの奥底にしまいこんだ。
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