その他作品群
□不幸な運命(名前変換なし)
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「仲介屋さんから仕事を頂いているのですが・・・湘吾も来てみませんか?」
「は?」
アフタヌーンティーの途中、赤屍の口から出た言葉に思わず情けない声を出してしまった。
赤屍ははクスクス笑いながら言う。
「ですから、一緒に仕事をしませんか?」
「蔵人と?」
「ええ。」
「・・・・・まぁ、いいけど・・・。内容次第だからな!」
「はい。」
赤屍は一度席を立つと紙を持ってきた。
それを受け取り、湘吾は眺める。
「・・・・・これって・・・。」
どう見ても二股・・・
湘吾はなんとかその言葉を飲み込んだ。
「プルトニウムをMAKUBEXって奴の所に運んでから、"IL"を奪還?」
「私にとっては・・・」
「・・・?」
「仕事をする"過程"が楽しめればそれでいいのです。」
「(・・・なーる。・・・どこか感じが似ていると思ったら・・・完全にヒソカタイプの人間じゃねぇかッ!殺しが趣味とか合ってるし!)」
「湘吾。今失礼なことを考えませんでしたか?」
「イイエトンデモナイ!」
「・・・そうですか?・・・・・・クスッ。」
赤屍は「そういえば忘れていました」と、何か思いついた顔で言った。
「何か武器のようなものが必要でしょう?差し上げましょうか?」
「ああ、いらねぇ。」
「ほぉ?」
(そろそろ潮時だな)と湘吾は心の中で思い、"能力"を赤屍に見せた。
「("記憶を写すメモ用紙<メモリーペーパー>"!)」
何も無い空間から、ナイフを取り出す。
毒々しい形・・・ベンズナイフだ。
それを見た赤屍は、いよいよ愉しそうに笑った。
湘吾は思う。
「(イヤァァ!!この念を見たときのヒソカと全く同じような表情してるよ!いや、ペイントしてないからスゲェキレイな顔だけど
この笑顔ヤバイから!"戦ってみたい"って顔してるから!一緒にいると俺の命足りないから!絶対に足りないからぁッ!!!)」
「湘吾?やっぱり、失礼なことを考えてますね?」
「めめめめめ滅相も御座いません!蔵人様。」
「・・・・・・・・・・クスッ。」
「(墓穴掘ったぁ―――――――!俺の馬鹿野郎ぉッ!!!)」
「(誤魔化せていませんよ、湘吾♥)」
「(はぁぁぁぁぁ。俺って誤魔化すの下手だな・・・・・。)」
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