NARUTO
□「何でバナナの皮で転べんだよ」
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「デイダラちゃんは押しが甘いんだよ!もっとガンガン行かなきゃ!」
「そ、そうなのかい?うん」
「サソリちゃんが嫌う訳ないよ!あの人デイダラちゃんのこと溺愛してるし!」
「うっ///(‥本当だったらやばい嬉しい‥)うん!」
「サソリちゃんを押し倒すぐらいのインパクトは欲しいぜ!ゲハハ!」
「それはやりすぎだと思うぞ、うん」
暇だったからリビングで暖をとろうとやって来たデイダラの元に飛段が果物を持って来た。
何でも任務の途中で見つけてきたものらしい。
「要るか?」と言われたがデイダラはあんまりお腹も空いていなかったので断った。
飛段はリンゴやバナナを美味しそうに食べている。
「たまにはよ!ガオーッて!!」
そのとき、急にガタッと立ち上がってデイダラに覆い被さる様な状態になる。
デイダラは急に立ち上がってきた飛段に、びっくりして目を丸くする。
「のわっ!!びっくりした!!」
「それそれ!そんぐらいのインパクトほしくね?」
「そういうインパクトね、うん」
「どういうのを考えてたわけさ」
「え!あ、いや、その、やらしい方で‥」
「それでも良いと思うけど!」
「いやー、オイラは」
「ただいまー!」
ガタッ!
キタ!!デイダラと飛段は「え?早くね?」と小声で焦り始める。
声の主はもちろんデイダラの大好きなサソリ。
あわあわ、と パニックになっているデイダラに飛段が珍しく冷静に「サソリちゃんに抱きつけ!!」と耳打ちをする。
「わ、わかったぞ!うん!」
「誰かいるのかー?」
「おかえり!旦那わああああ!!!」
そのとき、デイダラは何故か足元にあったバナナの皮で滑り、サソリに全身タックルをかます。
わけが分からない空間だった。
「痛ッ!!‥ってえな!!帰ってくる早々なんだテメエは!!!」
「誰だよこんなとこにバナナの皮置いた奴!!うん!!」
「良いから早くどけよガキ!!重いんだよお前は!!」
「あれ?バナナの皮って‥‥‥あ!も、もしかして!!」
そう。飛段は自分の犯した出来事によりこんな事になってしまったことを思い出してしまった。
先程、急にイスから立ち上がりデイダラに覆い被さった時に手元にもっていたバナナの皮とリンゴの芯を飛ばしていたのだった。
二人とも会話に集中していたため、全く気付いてなどいなかった。
「(やっべ‥ごめんよデイダラちゃん、サソリちゃん‥)」
「つーか、一言、言っていいか?」
「な、なんだよ、うん?」
「何でバナナの皮で転べんだよ」
(そんなん知るかよ!うん!)
(ベタすぎて)
(う、うるさい!うん!!)
(ドジだなお前は本当‥)