暁高校

□嫁自慢インザバス
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「全員そろったか?これからバスに乗る!一応自由だけど喧嘩すんなよ。あと、俺は副担任の角都と一緒に前に座ってるから何かあったら言いに来い」



「アイツ、副担任だったんだ‥」←飛段

「オイラも知らんかった‥うん」

「なあ デイダラちゃん!俺たちも前に座ろうぜ!!」

「えっ!(ドキッ)い、良いけど」

「サソリちゃんに角都とられたら たまったもんじゃないぜ!」

「‥それは安心してて良いと思うぞ‥うん」


こうして二人は愛人の後ろの席を得ることが出来た。
あえて真後ろではなく、斜め後ろの席に座ったのでチラリと横顔が見えてデイダラはそれだけでも嬉しかった。
サソリと角都の話は先からノロケ話ばかりで後ろの二人は恥ずかしそうに黙って聞いていた。


「俺のデイダラの喘ぐ声は最高だ。その辺の女なんかより断然可愛い鳴き方するぜ?」

「ふん、飛段なんか淫乱バカだから欲しい時は勝手に一人でヤり始める困ったやつだ」

「俺はアイツの泣き顔だけで立つ。あれは悩殺もんだ。」

「お前も恋人泣かして興奮するなんて堕ちたな。好きなやつぐらい笑顔にしてやれ」

「なっ!ちげぇよ!!いれる時の話だよ!!」

「それでも痛がってるなら優しくしてやるのが礼儀だ」

「俺は若干の鬼畜面を持ち合わせているのか たまにアイツの泣き顔が見たくなって見るとゾクゾクする」

「ただの変態だ」

「るっせーな!!お前だって恋人が誘ってるのを一人で見て楽しんでる方が変態だからな!!」

「なにをー!!」

「あー?やんのかコラ!」


「ちょ、止めておくれよ先生!」

「そうだぜ角都!大人気ねぇぞ!」


受け側の二人も そろそろ止めに入らなければまずいと思い、割りに入る。
やんややんやと子どものように恋人のノロケ話をして喧嘩になるという何とも有りがちな展開を起こしてからデイダラたちの宿泊研修は始まったのでした。




「3時間って長いなーあ。まだ着かないのかよー角都よー」

「まだ半分経ったか経ってないかだぞ」

「暁山とか遠いなー!もっとデズニーとかに泊まりたいぜー!」

「わがまま言うな飛段。暁山だって部屋から見る景色は意外とキレイなんだぞ?‥秋は」

「9月とか微妙だよなー!紅葉でもないし蒸し暑いし!」

「わがまま言うな飛段」

「じゃあ今日の夜、お前の部屋行っていいー?」

「仕事とプライベートは別だ」

「夜は別だよ」

「何言ってんだお前は」

「へっへー!俺は角都が何と言おうがお前の部屋に行くからな!!」

「勝手にしろ」

「ヒャホー!!」


サソリがクラスの女子に呼ばれ、角都の隣が空いてしまったので飛段は早速イチャイチャし始める。
デイダラはチラチラとサソリの様子を伺うが、しばらく戻ってこなさそうだったので ふぅ、と一息ついて携帯に向かった。



「俺は良いからお前らで楽しめよ!」

『えー?先生も一緒に遊びましょうよー』

「だから俺は良いって!」

『先生居た方が楽しいー!』

「いやだから俺は‥(くっそー!早くデイダラの隣に行きてぇのにいい!!!)」


サソリは いやいや女子の相手をしていた。
それに気付いたトビは そっと席を離れてデイダラの隣に座る。


「デイダラさん!」

「うん?‥あー、トビか」

「何ですか今の間は!」

「や、なんでも(くっそー!!サソリの先生だと思ったのにいい!!!)」

「一人で暇じゃないですかー?」

「いや全然。オイラ携帯あるし」

「暗ッ!!携帯あれば良いとか暗すぎますよデイダラさん!」

「何だっていいだろ!!‥つーか、何しに来たんだよお前」

「え?やーだなぁ!デイダラさんが一人で暇そうだったんで僕がわざわざ来てあげたんですよー!」

「おあいにくさま!オイラは全然暇じゃないんだ!それに もともとそこは飛段の席だぞ!うん」

「飛段さんもイチャイチャしてるから流れで僕たちもイチャイチャしましょう!」

「ふざけんなお前!あっち行け!うん!」

「相変わらずひどいなー!デイダラさんは!」

「普通だ!!」

「サソリ先生だと、こんな拒絶反応しないですよね?」

「そ、そりゃそうだ!」

「そんなの‥ずるくないですか?」

「‥はぁ?」


トビはいつものふざけた声ではなく、ひとつひとつ重みのある声でデイダラに問う。
ズイッと顔を近付けると窓側に座っているデイダラは後退りをするが追い詰められ、腕を掴まれてしまう。
サソリが戻ってくることを願うことしか出来ないデイダラは迫るトビの顔を逃げるように引き下がる。

すると、



「俺のデイダラに何してんだ?」



ガッと顔を離れさせ、デイダラの細い腕を掴んでいたトビの手を掴む。
デイダラはパッと顔をあげると今にも泣きそうな顔でサソリを見る。


「あっ、あっはははー!ずいぶん早いお帰りでしたねサソリせんせー‥!」

「俺が留守の間に何してんだテメェは?ええ?」

「すいませーんっ!」


トビは相変わらずの素早さでサソリから逃げてもと居た席に座る。
サソリはそんなトビに威嚇しながら泣きそうなデイダラの隣に座る。


「大丈夫だったか?デイダラ」

「う、うん‥ありがとう」

「悪かったな、席外してて」

「大丈夫、うん」

「俺も早くお前の隣に座りたかったんだけどよ、アイツらがうるさくて」

「いいんだよ先生、今は‥オイラの隣に居てくれてるから‥」

「デイダラ‥」


良い雰囲気が流れ、お互いが顔を近づけていく。
デイダラは目を瞑って準備も出来ていた。





「おーおー!見せつけてくれるねー!デイダラちゃん!」

「ベタ過ぎるなお前たち」


前の席に座っていた飛段と角都はニヤニヤしながらデイダラたちの方へ振り返る。
サソリとデイダラは真っ赤になってから口をパクパクとさせた。



((見てんじゃねえええええ!!!!!))


 

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