暁高校
□ベタ惚れ
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「せんせーい!」
勢いよく保健室のドアが開く。
今日は何だか色々な薬のにおいが鼻につく。
保健室に一歩足を踏み入れるデイダラはサソリの元へと近寄る。
「なんだデイダラ」
「一緒に帰ろ?うん!」
「別に良いけど、今日は色々薬いじったから室内、くさいぞ?」
「ちょっと気になるけど‥全然大丈夫だよ!うん!」
「そうか、じゃあもう少し残ってなきゃなんねーから待ってろ」
「うん!」
サソリに笑顔で返事を向けると、もそもそとベッドの中に潜り込む。
冷たい布団と短時間で染みついた薬のにおいのするシーツに違和感を感じながら身を埋めて、サソリを見つめる。
「(サソリ先生‥かっこいいな‥て、オイラ‥これ、ベタ惚れだよな!?うん!!)」
ボンッと顔を赤く染めて隠す様に布団を被るデイダラ。
そろりそろりと目まで布団をあげる。
すると、さっきまで椅子に座っていたサソリがデイダラの目の前に居た。
「のわああ!!!」
「うるさいマゲ野郎」
「びびびびっくりした!!」
「なんだよ!寝るなよ」
「寝てないよ!ていうか布団の中に入ってこないでよ!うん!」
「いいじゃねえか、寒いんだよ」
「おわっ!狭い!」
デイダラの隣には壁があったため、ぐいぐい押してくるサソリにデイダラは壁に押し付けられる。
ようやく入り込んだサソリはデイダラの腰に手を回して撫でながら抱きしめる。
「あったけえな、お前」
「せ、せんせい‥」
ピクン、とデイダラはサソリの手つきに反応する。
小さな声を漏らすデイダラにサソリはデイダラの頬にキスを落とす。
「あったけえから、もう少しこうさせて」
「う、うん、先生なら良いよ?」
「!!(‥こいつ、これで天然かよ‥)」
「オイラ、先生にベタ惚れしてるからさ!うん!」
「お前ほんと可愛すぎ‥」
「ええっ!」
(一生 離さねぇ!)
(一生 一緒に居させておくれよ!うん!)