暁高校

□トイレの噂A
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「着いたぞデイダラ」

「!‥う、うん」


女子トイレの前にやって来た二人。
不安な顔色のまま腕を組み続けるデイダラと来ちまったか、と呟くサソリ。
しかし、さすがにサソリもデイダラの顔色に気づいていた。


「‥‥さっきから思ってたんだけどお前、顔色悪くないか?」

「えっ!そ、そんなことないよ!うん!」


そう言うとデイダラはサソリから腕を離していった。
サソリは心惜しいな、とは思っていたが表情は変えなかった。
しかし、デイダラはその無反応において更に不安に染まる。


「お前やっぱり、怖いんじゃねえのか?」

「そんなんじゃないよ、うん」

「じゃあ何でそんな顔色わりぃんだよ!何で腕も離すんだよ!」

「‥いや、もう先生には‥オイラなんて必要ないんじゃないか、て」

「‥‥‥‥‥‥‥‥はぁ?」

「だ、だって先生!オイラと腕組んでも全然嬉しくなさそうで‥」

「バカだろお前!腕組んどいて俺の脈伝わってこなかったのかよ!?」

「脈‥?」


デイダラはサソリの胸に そろりと手をあてる。
すると、今にも爆発しそうな激しい脈が未だに打ち続けられていた。


「お前が触れるたんびに‥こうなる」

「おおう‥」

「気付けよ‥鈍感」

「オイラ、先生に捨てられると思って、色々考えてた‥うん」

「俺がお前を捨てるわけねえだろ」


そう言うとサソリは、あまり身長差もないデイダラをあたためるように抱きしめた。
そして「着いてこい」と言って噂されている女子トイレの裏の小さな部屋へと連れていく。
中へ入れば、まだ作り途中と思われる等身大ほどの人形が置かれていた。


「これは‥?」

「人形というよりロボットに近いものだな。傀儡と言って俺のババァから教えてもらったものだ。」

「な、何でそんなもの‥」

「本当はお前を驚かせようと思ってたんだけどな。コイツを俺の代わりに保健室に置いたら働くと思ってた。んで、お前との時間、増やしたいな、って。」

「!」

「たぶん、噂になってるのはこれだろ?」


サソリは適当な木材を取りだし、ノコギリで切る。
すると、低い男声のような音を出して木は二つに分かれた。


「これ‥噂の!」

「特殊な木をゲットしたのは良いんだけどよ、やけに不気味な音たてるから噂になるわ先に進めないわで困ってたんだ」

「でも、先生!オイラ 保健室で全然とぐだぐだする時間結構好きだぜ!うん!」

「デイダラ‥」

「だから、人形じゃなくて保健室には、先生が居てほしいよ!うん!」

「わかった」

「即答!!」

「そこまで言われたら作る理由なんてねえだろ?」

「でも!オイラは時間を増やそうとしてくれた先生に惚れ直したぞ!うん!」


満面の笑みでサソリに笑って返すデイダラ。
サソリは不意を突かれた様に照れる。
デイダラは「やってやった!」と言うようにガッツポーズをとる。


「(多分‥どんなに先生に嫌われてもオイラは先生を嫌いになんてなれないんだろうな、うん!)」

「‥声出てんぞ」

「えっ!?マジか!」

「クックック!」

「笑うなー!うん!!」








(腕組むと安心感ある)

(そうかい?じゃ、じゃあまた組んでやるから、うん)




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実際切ったら声(のような音)が聞こえるとか怖いっすよね(*_*)
思いつきで書いてみたものの無茶苦茶すぎてもう気にしない事にした(^q^)

 

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