NARUTO
□氷になりたい
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「うー、さむっ」
「そうか、今は冬だったな」
「旦那はいいね。さむくなくて」
「ふん」
雪の降ってる中、笠に乗った雪を素手で払うデイダラをよそにサソリはまっすぐ見える道の水平線を見つめていた。
歩けばまだそこまで積もっていない雪に足を滑らせるデイダラ。
たのしいぞー!うん!と言いながらツルツルと遊ぶ。
転ぶぞ?とサソリが声をかければ、その矢先にデイダラは氷の上に尻もちをついた。
「いったー!うん」
「今だけ氷になりてぇ」
「うん?旦那なんか言ったかい?」
「いや何も」
「この辺すっげー滑るから旦那も気をつけろよ!うん!」
「ガキじゃあるまいし」
「だって旦那の容姿はオイラよりも若い15才なんだから!うん!」
「人は見た目じゃねぇ、中身だ」
「‥中身はただのオッサンじゃねぇか、うん」
「るせぇ、おい、はやく立てよ」
いつまでも立とうとしないデイダラにスッと手を伸ばすとデイダラは わりぃな、と言って手を乗せる。
ぎゅっ、と掴んでみるとサソリでも分かるぐらい冷たかった。
「おまえ、つめてっ」
「だって寒いもん、うん」
「‥フッ、ちょっとこっち来いよ」
「? うん」
サソリは小さく手招きするのでデイダラは言われるがままに近寄っていく。
すると、ぎゅうっと力強く抱きしめられた。
「ほおわっ!!だだ、旦那!?」
「帰ったら一緒にコタツで温まろうな」
「! ‥うん!」
「ま、最終的にはお前が廊下で俺がコタツの中っていう結果なんだけどな」
「ええっ!やっぱそれひどくないかい!?うん!!」
デイダラは思わずサソリの肩を掴んで勢いよく離れる。
サソリは名残惜しいように舌打ちをするが楽しそうに話を続ける。
「何てったってお前は典型的なMだからな。Mだけじゃ足りねぇ!ドドドドドドドMだ」
「‥寒さをも快感に変えろと?」
「そういうことだ」
「やだよ!!オイラだって任務から帰ってコタツで温まりたい!!うん!!」
「廊下で寒い寒い言いながら耐えるお前の顔はたまんねぇ‥想像しただけでもゾクゾクするぜ」
「‥こ、ここまで来ると変態を通り越してストーカーになりそうだな、うん」
「でもそんな俺に惚れてんだろ?」
「うう、うるっさい!うん!!」
「照れやがって」
「照れてなんかないやい!うん!」
「顔真っ赤にしといてよく言うぜ!」
「−−ッ!」
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いちゃいちゃ(^p^)