弐
□瓦解
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良く晴れた朝、幼き子がひとり朝露に光りを浴びて輝く草原の中で泣いていた。
夜をまだ引きずる空気は冷たく肌を包み
子は人知れず泣き続けた。
世界の色など分からぬ程に視界は濡れて、
呼んでも戻らぬ父、
誰にも言えない心の声、
子はひとり。
ずっと泣いて。
そんな子を見守る影がひとつ。
近付くでもなく、離れるでもなく、ただ見守った。
瓦解
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