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□犯罪と願望
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「なぜ君は、休みの日までここへ来るんだ。」
「…わかりません。何となくです。」


「邪魔…しませんから。いさせて貰えませんか…?」

そう言った彼女の表情は少し暗く、何かあったのだと分かった。
だが、あえて何も聞かずに放っておく。

「好きにするといい。」
レポートに視線を戻しながら、一言だけ声をかけた。

彼女が、ゆっくりといつもの席につく。


程なくして、室内には沈黙が訪れた。
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