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□彼女相棒
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"内海君…!"



覚醒してくると、共に来た内海の安否が頭をよぎった。
身体中のあらゆる筋肉に力が入る。
――瞬間、何かが身体に食い込む感触がして、湯川は痛みにより顔を歪めた。
視線が、グラリと揺れる。そして今度は、右半身に痛みが走った。
「うう…っ!」

そこで湯川は、ようやく今の自身の状況を把握した。


まず身体は、古い事務イスに座った状態で固定されている。上半身は背もたれにくくりつけられているらしく、動かない。
さらに両腕は背中で縛られ、足は片方ずつイスの足と一緒に固定されていた。
 
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