text


□彼女相棒
3ページ/16ページ

 
"転倒したのか…"
右半身がコンクリートの床に密着している。先ほどの痛みは、身体を打ち付けた時のものだと分かった。

コンクリートの、ヒンヤリとした感触が服越しに伝わる。


湯川は、懸命に身体を捩り四方を見回す。

だが、これといって状況を打破するための糸口は見つからない。壊れた機械や、金属片がゴロゴロするばかりだ。
しかもこの体制では、どう足掻いても後方や足元は確認出来なかった。

湯川は、冷静さを欠いた自己を叱咤した。

"内海君の安否が知りたい…"
 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ