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□理解不能
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"駄目…思い出せない…"

薫は思考を中断させると、肩をぎゅっと竦めて伸びをした。
サラサラとしたシーツの感触が気持ちいい…。

――フッと…

彼女は違和感に気付いた。
肌に当たるシーツの感触が、あまりにも"直"なのである。
僅かに足を動かすと、素肌が触れ合う感触がする…。

"ああ―…きっと、布団に入る前に脱いじゃったんだ…。"
薫は、深く息を吐くと、起き上がろうと肘を立てた――。

しかし、背中に妙な重みがあり、それは阻まれた。
…不審に思う薫。
背中に意識をやれば、布団越しの感触から腰の当たりに何かが乗っているのだと分かった。

"そういえば…"
違和感がそれだけでは無い事に気付く。
先ほどから、右頬に微かな風が当たっている…。
 
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