きまぐれ小話5

□トリック・オア・トリート!
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「ルフィ!トリック・オア・トリート!」
 
「……何だそれ?」
 
「知らねーのか。ハロウィンっつーイベントだ」
 
「へ〜。で、さっき何だって?」
 
「トリック・オア・トリート。菓子をくれなきゃイタズラするぞって意味だ」
 
「菓子………あ、さっきサンジから携帯用に持たされたクッキーが残ってた」
 
「なっ……なんという予想外な展開っ」
 
「ん〜………でもやんね」
 
「え?」
 
「菓子あげるくらいだったら、別にイタズラしてもいいぞ」
 
「なっ……これまた予想外な展開っ。ル、ルフィ…い、いいのか…?」
 
「別に……」
 
 
「ちょっと待てぇ!」
 
 
「あれ、ゾロじゃん。寝てたんじゃねーの?」
 
「コイツが来てるってのに寝てられるかっ。おいルフィ、つべこべ言わずコイツに菓子をくれてやれ!」
 
「え〜何で?」
 
「何でもだっ!ほら、俺の分やるから」
 
「お、ラッキー。ならいいぞ」
 
 
「ロロノア・ゾロ……またしても邪魔しやがって…」
 
「当たり前だ。これでもウチの船長なんでね」
 
「いいのか?ロロノア。テメェの菓子はもうねぇぞ」
 
「別に菓子なんざ………ハッ!!ルフィ!」
 
「え?何だ?」
 
「クッキー、1つでいいからよこせっ」
 
「別にいいけど……どうしたんだ?ゾロ」
 
 
 
「キッド……よくも邪魔を…」
 
「テメェだけいい思いしようたってそうはいかねーぞ」
 
「あれ、仮面だ」
 
「やっぱり来たか……キラー」
 
「ロロノア…おまえが菓子を持っているとは意外だった」
 
「今回ばかりはあのクソコックに感謝だな。今日に限ってクッキーの入った袋を全員に渡すから何かと思ったが……そういう事か」
 
「チッ、あの足蹴り野郎…」
 
 
「助かった…………って、そっちは何やってんだ!!」
 
「あ?ルフィをいただくんだよ」
 
「なんかさー、クッキーは俺が食っていいからちょっと寝室まで来いってさ」
 
「ルフィ!少しは抵抗しろっ」
 
「何でだ?昼寝だろ?」
 
「コイツに連れて行かれて昼寝だけで済むと思うなっ。あぁもうこれだからウチの船長は……」
 
「そう嘆くなロロノア。この俺がいるではないか」
 
「……そうか…テメェがいた……」
 
「え?」
 
「おいキラー、今すぐおまえの船長を連れて帰れ。出来なければおまえとは一生口をきかない」
 
「ロロノア・ゾロっ、汚ぇぞ!おいキラー、騙されんなっ」
 
「……ロロノア、もし連れて帰ったら今度俺とデートをする。それでどうだ?」
 
「くっ…………まぁいいだろう…」
 
「決まりだな。キッド、帰るぞ」
 
「ふざけんな、テメェ…キャプテンに向かって命令とはいい度胸だな?」
 
「愛のため!それならばキッド、おまえにも刃を向けよう」
 
「言ったな……上等だ、かかってきやがれ!!」
 
 
 
「ルフィ、今のうちだっ」
 
「ゾロゾロっ、あそこに混ざってもいいか!?」
 
「いい訳あるかっ!逃げんだよ!」
 
「え〜……」
 
「今日はクソコックが1日中菓子作ってっから」
 
「ホントか!?帰ろう帰ろうっ」
 
「よしっ」
 
 
 
 
 
 
 
 
―――――――――――――――
ゾロはルフィを守るのに必死です(笑)
ゾロキラかキラゾロか迷い、とりあえずどっちでもいいかなと思いキラゾロにしました。
キラ→ゾロで、一方的なのは相変わらずです。
2010.05.12移動

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