テニスの王子様

□続・素顔が見たい
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『はぁ…はぁ……』



体が雨に濡れてベトベトする

足元は土が泥になっていて走りにくい


でもクロはこの中を一人でいる

ちゃんと雨宿りができているか心配だ



『クロ―――??』



いつもこの辺りにいるはず

いつも呼んだら来るはずなのに


少しの不安がよぎる

そんな不安をかき消すように首を横に振る



『クロぉ…』



もし居なくなってしまったら

私の唯一の友達であり家族なのに


なまえは涙が出てきそうなのを必死に堪えた



みゃあー


『……っ!!』



今、微かだけどクロの鳴き声がした

近くにいるんだ


わずかに安堵をして聞こえた方を探す



みゃあーみゃー


近づくうちに鳴き声が大きくなっていく



『クロっ!!』



えっ??

私の頭は一時停止した


いや、クロはいたんだけど



雅「やっぱり…狙い通りじゃき

  クロのおかげぜよ」

『………』



なんであの仁王雅治がここにいるの!!?

なぜかクロの名前も知ってるし!


何も言えないままなまえは少しの時間つっ立っていた



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