Baby Birds-小さな鳥-

□4試合目
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空「ひとくちにシュートの打ち方といっても人それぞれ個性がありますし

  百春君のフォームはスゴくキレイだと思うしクセもないわけで――


  僕が教えることは特になにも……」

百「この役立たずがっ」

『百兄が中学のとき練習止めたから入んないんだよ』

百「…うっ………」



なるほど個性か

周りの人から見れば私はどんな感じなんだろう……


私から見ると百兄は――



百「ほら見ろ入んねぇーじゃねーか」



不器用だな

一応リングに当たるからいつかは入るんだろうけどね



百「なんかこう入るコツとかねぇのかよ?」

『コツがあれば皆打ててるって』

空「コツですか」

『え、もしかしてあるの?』


空「コツじゃなくて気をつけてることなんですけど――

  [ボールが入る様に]意識してます」



[ボールが入る様に]か……

ボールが……



『あはぁ、殺してあげよっか?』

百「オマエいっぺん死ぬか?あ!?」

空「いえ、これにはちゃんと根拠がですね……」



百兄は空の首根を掴んだまま私と私たちを見学していた円姉さんを見る

(ちなみに円姉さんって前に言わせてもらうようにお願いした)←



百「零夏は……その、バスケ入るのか?」

『うん男バスに入るよ』

百空「「え!?女バスじゃなくて!?」」

『マネージャーとしてだよ?』

百空「「あぁ……」」



なんだこの二人

意外に息ピッタリじゃん!!


そんなに仲良くなったのか……



百「つーかよ

  オマエは何見てんだよ」

円「あ、ジャマかな」

『ジャマじゃないです!!』



ギュッと円姉さんに抱きつく

空あたりが羨ましがってるはず←



円「そう?」

空「そうです!」

百「ジャマなんだよっっ!!」


円「(いつからそんなに仲良くなったのかしら)」



女の人なのにどこか違う



『円姉さん……』

円「零夏?」

『[ボールが入る様に]って深いですね……』

円「そうね……」



やっぱり空はバスケが好きなんだって思った






『試合やるんですか』



女バスは試合をするらしい

男バスとは大違い



円「それが申し込みはあったんだけど向こうの勘違いで先生が断ったらしいのよ」

『勘違い?』

円「だってホラ"丸高"って男子校だし――」


百空「「『っ!!!』」」



間違いない

前の奴らだ――



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