DARKPOEM
□落蝶
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まるで、雨の日に捨てられた子猫だ
ぐしょぐしょに濡れてしまっていた
その心の鎧は、錆び朽ちていた
ただ、 孤独という下らないrealに
取り憑かれている
その、 虚ろの二つの目には
もう、 僕は映って居ないのだろう
時々、 君が口にする甘いお菓子の様な
言葉は
君を蜘蛛の糸のように拘束しているというのに
君は、 苦しむどころか
赤ん坊のような微笑みを浮かべていた
その時の君の、 純粋な瞳に
僕が映ることは許されないのだろう
どうせなら、
僕が、 君に代わってあげたい
君になって、墜ちていきたい……
そう、
顔を覆いたくなるような腐臭を撒き散らして
fin.